Numeri

債権回収業者と対決する

エロマンガ誌、ギャンブル誌、ゴシップ誌は、僕の三大愛読書でございます。これらは移動の時間や空き時間などは必ずと言って良いほど熟読しております。

「エロス」「金」「他人の噂」と人間の中で最も醜くありながら、それでいて最も脳髄を刺激される欲求。どんなに紳士ぶってもこれらの欲求から逃げることはできないのです。それらを満たしてくれる雑誌を情報源として読む、それは恥ずかしがることでもなく隠すことでもなく、当然のことなのであります。

さてさて、こういった煩悩の塊のような雑誌たちですが、ゴシップ誌なんかはそうでないにしろ、エロマンガ誌、ギャンブルなんかは、群雄割拠の戦国時代に突入しております。

ゴシップ誌などは、やはり数多くの取材などが必要とされために、製作するのが大変で、そこまで数多く出版されているわけではないのですが、エロマンガ誌とギャンブル誌はそこまで労力を必要としません。

エロマンガ誌なんて、エロマンガ家が10人ほどいれば普通に完成しますし、ギャンブル誌も同様でギャンブルマンガなんかを描く作家が6人ほどいれば普通に完成してしまいます。

ありきたりな三文ストーリーのエロマンガ、ただ単純に玉が出たコインが出たと日記のように書き綴るパチンコ漫画スロット漫画の多いこと多いこと。しかも、ものすごく酷い画力で描いてる作家とかいますからね。あと、たまにメジャーな少年誌で書いてたような作家が落ちぶれて書いていたりします。

必死で作っておられる編集の方とかには失礼な話かもしれませんが、こういった雑誌を手にとって見る度に、「ものすごく安易に作ってるんだろうなー」と思わざる得ません。

それでまあ、そういった安易に作ることができる「エロマンガ誌」「ギャンブル誌」ですから、当然ながら数多くの出版社から出版されるわけです。簡単に作れ、それでいてある程度売れてしまう。実は結構出版社サイドからしたらこういう雑誌は美味しいのかもしれません。

数多く出版されているこれらの煩悩雑誌。それらをパラパラとめくってみますと、ある共通点があります。これらの雑誌に必ず存在する共通点が。

それは広告。

よくよく考えてみると当たり前の話なのですが、こういったマイナーな分野の雑誌というのは広告無しでは成り立ちません。メジャーな雑誌でもある程度の広告は挿入されていますが、それがマイナーになればなるほど広告の量は増えます。そうしないと採算が取れませんから。

パソコンが今より普及しておらず、インターネットって何?って時代のパソコン雑誌なんて酷いもので、誰も見向きもしないようなジャンルの雑誌でしたから、半分以上が広告。300ページある雑誌の200ページぐらいが広告でした。

表紙をめくると広告。めくると広告。広告広告で、雑誌の特集が始まるのが何十ページも先だったなんてよくある話でした。こうなると雑誌を買ってるのか広告を買ってるのか訳が分からなくなってしまいます。

当然ながら、僕の好む煩悩雑誌もそこそこ売れるとはいえその数はメジャー誌から見たら微々たるものですので、当然というか数多くの広告が漫画や記事の合間合間にバシバシと挿入されているわけです。

しかも、そういった雑誌広告というのは、ピンポイントでターゲットを絞るのが効果的ですから、当然ながら雑誌の内容にマッチした広告が用いられます。

パソコン雑誌にはパソコンの広告やADSLの広告。

女性誌には化粧品やらブランドの広告。

きちんと読者層を意識してピンポイントに宣伝する広告が踊り狂っているかと思います。読者層をそのまま購買層と意識して効果的に宣伝する、その戦略には頭が下がるばかりです。

では、「エロマンガ誌」「ギャンブル誌」などの煩悩誌はどういった広告戦略がなされているのかと手元にある雑誌をパラパラとめくってみますと、そこにあるのは金、金、金、金、女、女、女、女。

とまあ、煩悩誌にふさわしく広告の内容まで煩悩の固まり。お前らは金と女しか頭の中にないのかい?うん、そうだよ、と自問自答したくなります。明らかにターゲットはピンク色で肉色の脳味噌をしたお兄様がたに違いありません。

そして、気になるその広告の内容ですが、

まずはギャンブル誌などに多いのが「パチンコ攻略法」ですとか「ロト6攻略法」などの、効果が疑わしいと思わざるを得ない攻略機械の販売など。

電子手帳の7ランク下ぐらいのチープさをした機械に、出目とか回転数を打ち込むと「○○番台を打て!」とか指示が出る機械ですとか、ロト6の当選番号を予想する機械だとかが高値で販売されています。

しかも、コンピューターの指示した台で1000円で大当たり!大爆発して10万儲かりました、とか仰々しい体験談や、過去のロト6当選番号を羅列して、驚くほどの当選確率!なんかいって、殆ど予想が当たってますみたいデータが並べられています。いや、ロト6がそんなに機械でバシバシ当たっちゃったら持ってる人みんな当たっちゃって、当選金額が低くなると思うんだけど・・・というのは思うだけで言わぬが華というものです。

さらには、持ってるだけで絶大なパワーを発揮する水晶などの広告もあります。持ってるだけで宝くじ当選。女の子に縁がなかった僕が逆ナンパされちゃいました。とか言って、裸の美女二人を従えて万札の風呂に入る薄らハゲの男の写真が載っていたりします。

こういった、金と女のバイリンガル的な欲望を満たす広告はギャンブル誌に多いのですが、エロマンガ誌の広告はもっとピンポイントです。もう、女に特化してますから。女やエロスのピンポイント爆撃ですから。

エロマンガ誌に登場する広告は女のオンパレード。もう出会い系サイトやらの広告がアホのようにありますから。会ってすぐヤレル!とかの踊り文句と共にセクシャルな女性の写真なんかを載せた広告がモリモリと。

このサイトを利用すればいくらでも女とヤレル!世の中にはやりたがっているエロスな女性が溢れているんだ!と勘違いさせる内容で利用を促しており、なんだかとても胡散臭い。

さらには各地で報じられている利用料金に関する詐欺や脅迫といった犯罪一時期流行したワンギリ電話の高額請求詐欺など、どう考えても何かがあるとしか思えません。非常に気になる。

というわけで、導入部分が異常に長くなってしまいましたが、エロマンガ誌を読んでいてふと気になったので、こういったピンク色広告における出会い系業者、これを実際に利用してみて、その暗部について切り込んでみようかと思います。

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出会い系業者といえば、最近では爆発的に普及してきたインターネットを利用したメールのやり取りを想像しがちだ。いわゆる出会い系サイトというやつだ。最近になって様々な事件がメディアによって報じられるようになり、出会い系業者自体をインターネット新時代に沿って誕生した比較的新しいジャンルだと認識している人が多いが、実際には違う。

出会い系業者は大きく分けて二つの分野に分けることができる。一つは皆さんご存知のとおり、サイトを通してメールのやり取りをしたりする最近流行のネット型出会い系サイト。言い換えれば文章タイプとも言える。

しかし、ネットが普及する前は、電話による出会い業者が主流であった。テレクラやツーショットダイヤルなどが間違いなく本道であったのだ。これらは、電話を通して女性と生の声で会話ができるという点がネット型出会い系と大きく異なる。

こういった出会い系業者の広告を見ていると、これらのタイプは簡単に分類することができる。広告にhttp://で始まるURLが書いてあるのがネット型、電話番号が書いてあるのが電話型だ。

ネット型にはネット利用可能な携帯電話の普及による手軽さが、電話型には生の声が聞けるという臨場感が、とそれぞれに利点があり、若干だが電話型出会い系が衰退したものの、それでも両者はそれぞれのユーザーを獲得していた。

しかしながら、2001年6月の改正風営法により、氾濫する児童買春、性犯罪などを防止する目的で電話型出会い業者に法規制がかかった。単純に言ってしまうと未成年を性犯罪から守るために、電話型出会い業者から締め出す方策がとられた。

具体的には、利用者に年齢確認を義務付けるといったもので、利用前に身分証などを業者にファックスさせて年齢確認を行うといったものだ。

だれだって、こういったテレクラやツーショットダイヤルなどを利用するのは後ろめたいもので、免許証や身分証をファックスしてまで利用しようとは思わない。

こうして、電話型出会い業者の利用者は一気に去り、その大半がネット型へと流れ、電話型は衰退の一途を辿った。

そんなこんなで、完全に死んだと思われた電話型の出会い系業者。しかしながら、ほとんどの業者が電話型とネット型を兼業しているせいなのか、しぶとく電話型出会い業者も残っている。

エロマンガ誌などの広告をめくってみると分かるのだが、やはりネット型の出会い系サイトの広告が主流なものの、それでもいくつかは電話番号を記載した電話型の広告も目に付く。

こんな、男側も女側も利用するのに年齢確認が必要な、つまりは身分証の提示などが必要な電話型出会い業者を利用する人がいるのだろうか。そして業者は儲かっているのだろうか。素朴な疑問だった。

もし、利用者がほとんどいなく、普通に営業しているだけでは儲からない状態の出会い業者なら、悪徳な方法によって料金をせしめてくるのではないだろうか?それこそ必死に金を搾ろうとしてくるのではないか。といった思い付きから、今回は衰退の一途を辿る電話型出会い系業者、ツーショットダイヤルといわれるサービスを利用することに致しました。

ちなみに、利用したのは今を遡るとこ約2年前。法改正直後でまだ完全には年齢確認が実施されていなかった時期であることを付け加えておきます。

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ツーショットダイヤル。これは、広告に記載されている電話番号に電話をかけることにより、電話をかけてきた女の子電話がつながり、出会いがあったり、エロスな話をしたり、テレホンセックスができたりといったことができる。

基本的に女性側は通話料以外は料金はかからず、男性側は1分100円から200円ほどのインフレとしか思えない高額な料金が要求される。普通に30分ほど話をしただけで3000円くらいは軽く吹っ飛んでしまう。

もちろん、繋がる相手の女性も大体は素人の女性なんかではなく、業者側が雇ったバイトの女性。いわゆるサクラである場合がほとんどで、実際に出会えることなんかほとんどなく、会話を引き伸ばされて金だけ搾り取られるというのが通説。

しかしまあ、実際に出会いなんかはどうでもよくて、利用料金に関するカラクリが知りたいだけなので、相手がサクラだろうが何だろうが関係ない。とにかく利用してみる。

エロマンガ誌に掲載されている広告を見て、その中の一つの電話番号に電話をかける。携帯電話ではなく家の電話で。

すると、すぐにつながり、録音テープによるガイダンスが流れる。

「初めての利用の方は#をプッシュしてください」

言われるがままに「#」をプッシュ。

すると、利用料金に関するガイダンスが流れる。料金は1分200円で、支払方法は3通りあるらしい。

一つが「先払い」という方法。銀行にあらかじめ金を振り込み利用ポイントを購入。それで会話を楽しむというもの。

二つ目が「後払い」。これは今すぐ利用でき、利用した分だけの料金を後で銀行に振り込む。実際には利用限度額があり、-100ポイント、つまりは1万円分ぐらいまで後払いで利用できるらしい。

三つ目がクレジットカード。これはクレジットカードを使って料金を払うという方法。

でまあ、当然のことながら二番目の「後払い」を選択。ガイダンスに従って番号をプッシュし利用登録していく。

ここで登録したのは「自分の家の電話番号」「暗証番号」の二つのみ。この登録が終わると、電話を切ってしばし待てとの指示。どうやら、実際に登録した電話番号が正しいか、業者側のコンピューターがコールバックしてきて確かめるみたいだ。

かかってきたコールバックを取り、先ほど登録した暗証番号を入力して利用登録は終了。これで1万円分まで後払いでツーショットダイヤルを利用できる。

早速、登録したツーショットダイヤルに電話をし、暗証番号をまた入力して利用開始。女の子と繋がるまで浜崎ナントカの音楽が物凄い音質の悪さで流れて待ち時間となる。ちなみにこの女性と繋がるまでの待ち時間は無料とのこと。

待つこと数分。突如音楽が途切れ

「お相手と繋がりました、優しく話しかけてください」

という無機質なコンピューターのガイダンスが。そして「プッ」という音の後に

「もしもし」

という女性の声が。これで女性と繋がりました。ここからは1分200円の利用料金がかかります。もちろん僕も、ガイダンスに指示されたとおりに

「もしもし」

と精一杯の優しさで話しかけます。

それでまあ、ほら、僕だって男じゃない。電話の向こうの女性は明らかにサクラ満開の会話引き伸ばしトークなんだけど、普通にエロ話とかしました。はい、それはそれは恥ずかしいほどにエロトークを。

「へぇー、じゃあ彼氏とするときはアナルとか舐めるの?」

とか公開されたら国辱もののトークを全開で、しかも少し股間をエレクトさせて話しておりました。

しかし、楽しい時間というのはあっという間。後払いで登録している僕には1万円分しか利用する権利はありません。つまりは1分200円ですから50分ほどしか会話できないのです。

それでまあ、時間の50分が経過し、無下にも会話の途中で「ブツッ」と回線が切られ、「ご利用限度額をオーバーしました。これ以上はご利用できません。ご利用料金は指定口座に3日以内にお振込みください」という無機質なガイダンスが流れていました。

「マジで?女の子も毎日オナニーすんの!?」

という僕の熱烈トークが彼女に捧げる最後の言葉となりました。そんなセリフで電話が切れるとかありえない、と釈然としない想いを抱えながら、その日のツーショットダイヤルは終了しました。

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3日後。ご利用から3日以内に料金を、つまりは1万円を振り込めという指示でしたが、当然の事ながら僕は払いませんでした。

すると、その次の日から我が家の電話にひっきりなしに督促の電話が。受話器を取るとガイダンスと同じ無機質な録音テープで

「○○クラブです(業者の名前)。当サービスを利用した料金の振り込み確認がいまだ取れておりません、至急お振込みください」

などと夜も昼も関係なくかかってくるようになります。昼はいいですけど、夜に「至急お振込みください」といわれても銀行閉まってるちゅーねん。振り込めるか。

でまあ、それでも払わないと、この録音テープによる督促電話が一日に数回かかってくるようになります。1日放置するだけで留守番電話の録音メッセージが全てこの督促電話で埋まってるいう状況でした。

それでも払わずにいますと、今度は今まで柔らかな声の女性の録音テープだった督促電話が、急に関西弁の怖そうなオッサンの声に変わります。ドスの効いた声で「ご利用料金が・・・・」とかいうテープを繰り返し聴きながら、それが妙にマヌケで「これで脅してるつもりなんかな?」と笑ったものです。

それでも放置し続けますと、もうあり得ないほど電話がかかってきます。しかも、関西弁オッサンの督促電話の内容も「自宅まで取りに伺う」「勤務先に伺う」といった脅迫めいた内容に徐々に変化していきます。

さすがにそろそろヤバイかな。間抜けなオッサンの督促メッセージも聞けたし、そろそろいいかなと思い、銀行に行って指定口座に1万円を振り込んできました。覚えて置いてください、僕は遅れはしたものの利用料金を払いました。ここ重要ですから。

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その次の日でした。我が家のポストに怪しげな一通の手紙が。

ぐわっ!なんですか、この怪しげな手紙は。

なんか手作業で封筒の周りに赤いペンで縁取りがされてますよ。呪いの手紙かなんかですか、コレは。

などと恐れつつ、恐る恐る中身を見てみると

督促状でした。もちろん、ツーショットダイヤルに関する利用料金の請求です。

内容を説明しますと、1.僕がツーショットダイヤルの利用料金1万円を払わなかった。2.ツーショット業者は回収は不可能と判断。回収業者に料金回収を委託。3.債権回収業者となる業者は、僕に対して料金を請求。といった感じのようです。まあ、簡単にいうと僕が払わないので業者は他の怖そうな業者に請求を委託したということのようです。

驚くべきはその請求金額。1万円の利用料金であったはずなのに、その請求額は6万円に膨れあがっています。なんでも増加した5万円分の内訳は「延滞金」と「調査費」のようです。

延滞金はまあ、いままで支払いが遅れた分の料金でしょうが、調査費というのは何なのでしょうか。

僕は番組を利用する際に電話番号しか登録していません。請求する側は僕の電話番号しか知らないはず。なのに、キチンと僕の住所が書かれて、僕の氏名でバッチリ手紙が届いています。

おそらく、電話番号から僕の住所氏名を調査した。その調査費も負担せよということなのかもしれません。まあ、突っ込みどころ満載ですが。

突然の6万円の請求に驚くのですが、よくよく考えてみてください。僕は既に1万円分の利用料金は払っているのです。だったら、こういった請求を受けるいわれはないのです。まあ、支払ったのが手紙が届く前日ですから、振込み確認と債権譲渡が入れ違いになっただけなのかもしれません。だったら、この督促状も気にする必要はないな、と放置することにしました。

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それから三週間後。

また同じ文面の6万円を請求する督促状が届きました。相変わらず赤で縁取りした封筒で。しかも、ご丁寧に脅迫めいたオマケつき。

ほとんどお見せすることができなくて申し訳ないんですけど、なにやら人名と電話番号と住所が一覧表になった紙が督促状と共に同封されていました。

この一覧表、何だと思います?一番右側が住所になるんですけど、右端の部分にご注目ください。そう、ここに書かれている人たち、住所はアパート名まで一緒で部屋番号だけが違うんです。もちろん、この中に僕の名前と住所もあります。

言い換えると、これは我がアパートに住む住人の電話番号や氏名が一覧になっているんです。

さらには、その下にある、鳥取県で始まるものは見紛う事なき僕の実家の住所と電話番号です。

すげえなー、たぶん名簿屋なんかから流出した個人情報を流入してるんだろうけど、今や電話番号から住所氏名はもちろん、近所の住人、実家の住所電話番号まで全て分かっちゃうんだー。すげえな。などと感心している場合ではございません。

とにかく、この一覧表を督促状に同封するのがどんな意味があるのか考えますと、「俺たちはお前のアパートの住人の名前も電話番号も分かっている、実家だって知ってるんだぜ、つまりどんな手段を使ってもお前から6万円取り立てることができるんだぜ」という脅しなのかもしれません。

コイツ、ツーショットダイヤルなんて恥ずかしい場所に電話して、女の子と恥ずかしいトークしてたんだぜ、とご近所中に言って回ることもできますし、実家の親に言うこともできる。ってところでしょうか。

あいにくと、全然怖くないんですけど。そんな脅しされても怖くないんですけど。

近所中に何言われようが知ったこっちゃありません。恥ずかしくもなんともない。ご近所の人間を一覧表にされて脅されても痛くも痒くもありません。それどころか、下の階に住むセクシャルなお姉さんの名前と電話番号が分かって嬉しかったくらいです。

実家に連絡されても屁でもないですし。あいにくとウチの親父はキチガイですから、その親父相手に説明できるものならやってみなさいって感じです。

でまあ、こういった遠まわしな脅しをする業者なんて間違いなく悪徳業者です。それならば6万円なんて法外な金額を払う必要などありません。元々僕は利用料金の1万円は払ったのですからね。相手にするだけ損です。払う必要などない。無視、無視。

それより何より、こんな脅迫めいた方法をとってまで請求しようとする業者のことです。さらに放置しておいたらどんでもないファンキーな暴挙に出る可能性があります。

ならば特段反論することもなく放置してやろうと、大らかな目で見守ることを決意しました。

すると1週間後、そんな僕の大らかな気持ちを踏みにじり、怒りの導火線に火をつけるような手紙がまたもや届いたのです。そして債権回収業者と僕との熾烈な攻防戦が始まったのでした。

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しばらくすると、そんな僕の下にまた一通の手紙が。

見覚えのある赤の縁取りの封筒。そして裏に書かれた会社名。間違いなく実感しましたね。ああ、また督促状かな、と。

封筒を開けてみると、やはりそこには見慣れた督促状。最初に受け取ったものと全く同じものでした。そして、同封されていたもう一枚の便箋には何やら僕へのメッセージが書いてありました。著しく文章能力が欠如しており、解読にはかなりの労力を必要としましたが、簡単に要約してその内容を記します。

「先日はご利用代金の1万円をお振込みいただきありがとうございます。しかし、その他に請求している延滞料および調査料の振り込みが確認できておりません。同封した督促状をお読みになって早急に振り込んでください。振り込まれない場合、当社としてもなりふり構わない回収方法に出ざるを得ません。延滞金も相当額になります。

また、当社から何度も請求の電話や手紙を送っていますが、○○様(僕)と一向に連絡が取れません。返済方法を含めた話し合いをしたいので、至急03-XXXX-XXXX(担当:佐野)までお電話ください。

当番組に自らの意思で電話をかけ、ツーショットダイヤルで女の子とスケベな会話はできるのに、我々とは話し合いもできないとは変な話です。至急、請求額を振り込みいただくか、当社までお電話ください」

えっと、太字で記した部分がこの手紙における突込みどころです。

まず最初の、「お振り込みいただき」の部分。僕が督促状を受け取る前に入れ違いで振り込んだ正規の利用料金1万円、それは受け取ったと申しておるみたいです。

ならば、なんで督促状の請求金額は最初の6万円のままなのでしょうか。最初は僕が振り込んだのと入れ違いだったので「利用料金、延滞金、調査費」を合わせて6万円だった、それは分かります。なのに利用料金を受け取った後にも関わらず請求額は6万円のまま。これはどういった了見か。

さらには二番目の太字。「当社としてもなりふり構わない回収方法」とか言うてます。これはもう脅迫です。「法的手段にでる」ならまだしも、「なりふりかまわない」ですからね。コイツらは6万円で人殺しすらしかねません。お前らは中国人窃盗団か。

そして、何やら「連絡しろ、話し合いをしたい」とか言うてます。もう、手の内が透けますよね。確かに僕は今まで録音テープによる督促電話は受けていましたが、先方の業者とは直接の話し合いはしていませんでした。だって相手は脅迫に紙ヒトエゴナムーブな手段をとる連中ですよ、電話をかけたらコワモテのオッサンが出てきて脅して払わせに違いなじゃないですか。そんな連中と電話なぞしたくありません。

で、最後の「女の子とエロ話はできたのに、なんで我々とは話し合いができないのか」という部分。なんですか、この頭の悪い記述は。これには怒り滅却ですよ。そんなもん、お前らとはエロ話したくないからに決まってるじゃないですか。そんなことも分からんのか、キツツキに突付かれて脳味噌が垂れ流しになってるんじゃねえのか?

とまあ、手紙を読みながら僕はプルプルと怒りに震えておったわけです。この脅しのようなことしかできないクサレバカどもに、話し合いもできないチキンヤロウだとは思われたくない。こんなアホどもに負けたくない。そう考えた僕は受話器を手に取り、手紙にかかれた番号に電話するのでした。

プルルルルルルル

「はい、もしもし、○○(債権回収業者)ですが」

うわー、いきなりカタギではなさそうな恐ろしげなオッサンがでましたよ。最初は貧弱そうなお兄さんや受付のお姉さんが出ると思ったのに、いきなりボスキャラです。僕はこれまでの人生で、これほどまでにドスの効いた「もしもし」を聞いたことがない。それほどに恐ろしげな男が相手です。

「あのー、6万円という法外な金額を請求されている○○(僕の本名)ですが、なんか貰った手紙に電話しろと書いてあるので電話しました。」

と、恐る恐るカミングアウトすると、

「あ、キミね。やっと連絡が取れた。私が担当の佐野です」

とまあ、これまたドスがピリリと効いた声で言うわけですわ。

「で、6万円払う気があるの?踏み倒す気なの?」

とかイキナリ本論に入る佐野。僕としては軽く世間話などして徐々にそういった話題に入りたかったのですが、そうはさせじと切り出してきました。

それでまあ、僕としても佐野の声が非常に怖いので「払いますぅ」とか言いたいのですが、それでは負けです。ここは毅然と接しなければ良いカモにされてしまいます。

「法的に僕が払う必要があるものなら払います。でも、現時点ではそちらの請求は不透明であり、不当なものである可能性が高いので、払う気はありません

言った!ついに言った!恐怖に耐えて良くぞ頑張った、感動した。と自分で自分を誉めてやりたい。

しかし、それを受けて電話口の佐野は

「グオオオオオオオオラアアアアア!!!!」

とか突然に激昂し始めました。何があったのか知らんけど、もうちょい落ち着けや、佐野。と言いたくなるほど突然のご立腹。普通の状態でも恐ろしかった佐野が怒りによりスーパー佐野に変身しました。更なる恐怖が僕を襲う。

それからはもう、ヤクザ口調のスーパー佐野による怒号や怒鳴り声、脅迫的な言葉の雨あられでした。

「テメェはツーショットダイヤル使ったんだろうが!その料金も払えねえのか!」

いや、料金は払ったやん。今はその後の延滞料やら調査料とかいう意味不明の請求の話をしてるんでしょ。頭悪いから忘れちゃったのかな?

「借りた金は返すって習わなかったか!」

借りてません

「うちは家財道具を差し押さえてでも回収するからな!」

差し押さえということは、裁判所とおしてやるのでしょうか?こんな常軌を逸した請求で裁判所ですか。それも見ものだ。是非ともやってみてください。

「お前にも家族がいるんだろ。家族にまで迷惑が及ぶぞ!」

家族はいません

「家まで行ってドアの前に張り紙しまくってやるぞ!」

どうぞ。我が家は人里は離れた山奥ですが、来れるものなら来て下さい。張り紙するためだけに東京から来て下さい。

「内臓売ってでも払わせるからな、内臓売れ!」

どっかで聞いたセリフですな。怖い怖い。それにしても、僕の内臓は6万円ですか。ひどいなあ。

とまあ、これって脅迫じゃんというような脅し文句の雨あられ。おまけに佐野のヤツ、これが切り札だったのか

「お前がツーショットダイヤルで女の子と会話した内容は録音してあるんだぞ、そのテープを実家や職場に送りつけるぞ」

と来たもんだ。

それは困るなあ。「アナル舐めるの?」とか「オナニーは三度の飯より好き」とか「赤ちゃんプレイがしたい」とかツーショットダイヤルで言ってた女の子とのエロトークが録音されてるの?公開されたら国辱ものの会話を公開されるの?それは非常に困る。

「ツーショットダイヤルの会話って録音されてるんですか?」

ふと疑問に思って佐野に尋ねると

「全部録音してある」

とまあ、佐野の会社ははツーショットダイヤルの業者とは違った別会社の債権回収業者じゃなかったっけ?それにしてはやけにツーショットダイヤルの業者に詳しいのね。という疑問が浮かぶのですが、それには触れません。佐野が怖いから。

でも、それ以前にもっと疑問になる点が二つ。それを佐野に対して質問してみました。

「全部録音してあるって、どんな形式で保存してるんですか。全ての客の会話を録音って、相当な量だと思うのですが。全部テープで保存してるのですか?」

「あと、普通にツーショットダイヤル利用者の会話を録音してあるって言ってますが、それは盗聴では?「電気通信事業法」か「電波法」に抵触する恐れはありませんか?」

という二つの質問。

すると佐野のヤロウ。最初の質問に対しては

「会話の録音は、料金を踏み倒しそうな客のだけやってる。テープで全部保存してある。たいした量ではない」

うわー、最初から踏み倒しそうな客がわかるんだ。僕はてっきりパソコンのハードディスクにMP3形式あたりで全部保存してると思ったけど、場所も取るし録音も面倒なテープにチマチマと録音してるのですね。しかも踏み倒しそうな客のだけを、ラジカセかなにかで。

そして、次の質問には

「業者としては、犯罪の防止目的で会話を録音している。だから盗聴ではないので法律にはひっかからない。それを公開しても問題はない」

とまあ、よく分からない返答。そこで僕が答えます

「じゃあ、僕は今、貴方との電話の内容を最初から全部録音してるんですけど、これは貴方の脅迫行為などを防止する目的ですので問題はないですね。公開したり警察に提出しても問題ないですね」(本当は録音などしてません)

すると、電話の内容を録音されてるのを知って焦ったのか、急に佐野のヤツ、口調が優しくなって

「とにかく、早めに払ってくださいね」

とか言って、そそくさと電話を切りやがりました。

結局、予想されたとおり一方的に脅されただけで何の話し合いも無し。当たり前だけどエロトークもなし。という「話し合いがしたい」と手紙に書いてきた人間とは思えない対応でした。

多分、最後のほうの佐野の様子からいって、ツーショットダイヤルの会話内容の録音などしていない。そんなテープは存在しないので「公開するぞ」はただの脅し文句である可能性が高いと言えます。ちょっと安心。あれが公開されたら国辱ものだ。

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そして数日後。

またもや佐野から手紙が届きます。これまでの赤く縁取りされた封筒とは違い、今度はハガキで。もう佐野とは文通友達みたいなものです。

ハガキの内容はこれまで通り6万円を払え、とにかく連絡しろ、と何の変わり栄えも芸もない内容。しかし、圧巻なのはハガキの表でした。

「テレホンセックス代未納」

「テレホンセックス代未納」

「テレホンセックス代未納」

な、な、な、なんですか、宛名の横のこの文字は。佐野のヤロウ。

なにやら、郵便番号に僕の住所やら名前、意味が分かりませんが「大至急」という文字まで目立つように赤い文字で書かれています。しかもキチンと印刷された活字で書かれているのに、何故か「テレホンセックス代未納」だけは手書き。

これは嫌がらせですか。ほのかな嫌がらせですか。このハガキを配達しようとした郵便局員が宛名を見る。すると宛名の横には「テレホンセックス代未納」。ぷぷぷ、この人テレホンセックスして代金を踏み倒したね、と興味が湧きハガキの裏を見ると「請求額6万円」。6万円分もテレホンセックスしたんだー。と笑われる。

こういったカラクリですか。そいでもって封書からハガキに変化したのは、第三者が容易に内容を見ることができるようにですかね。なかなかウィットに富んだ嫌がらせするじゃねえか、佐野のヤロウ。

こうなったら、僕もキッチリと反論してやろうと、質問状を書いて送付することを決意。電話で質問しても脅されて話をはぐらかされてラチが明かないので文書による質問をすることにしました。

具体的にどんな内容の手紙を書いたのかといいますと

「こんにちは、テレホンセックス代を未納したと貴社に断定されている○○(僕の本名)です。法外な請求や脅迫電話をしていただきありがとうございます」

から始まり

「延滞料、調査費等で6万円払えと貴社の担当佐野さんから言われています。確かに、支払いが遅れた僕にも責任がありますので、延滞料を払う必要はあると思います。しかし、貴社の請求は不透明なものであり、その内容自体が明確ではないため、僕としても支払うことに戸惑いを感じています。ですから、今回は請求に対する質問事項を同封しますので、それに回答してください。それによって貴社の請求に対する疑問点が解消されましたら、支払うべきものは支払います。」

そして気になる質問内容は

1.どうして最初の請求で6万円だった請求額が、1万円の入金を確認した後も6万のままなのか。適当に請求額を決めているためにそのような間違いが起こるのではないか。

これは上の部分でも述べてる疑問です。おそらく、延滞したヤツにはがっぽりふっかけてやろう、そのうちの何人かが恐れをなして振り込めば大変儲かるぜ、といったところから6万という法外な請求が来ています。ドンブリ勘定で適当に6万としているため、1万の入金を考慮し忘れるというケアレスミスをしたに違いありません。

2.貴社は番組提供をする業者から委託された債権回収業者と名乗っているが、番組業者から債権譲渡されたという連絡はうちには来ていない。それもなしに債権譲渡されたと請求するのは法律違反ではないか(民法467)。貴社が僕に対して請求権を有していることを証明してください。

債権の譲渡には、債権者(ツーショットダイヤル業者)から債権を譲渡したという通知が必要です。それも内容証明などで。しかし、今回は取立てする業者が債権譲渡されたと名乗っているだけです。

3.そもそも貴社は法務省が許可した債権回収業者一覧に記載されていないが、そんな会社が債権回収業務を委託して行っても問題はないのか?

法務省のサイトなどに行けば「債権回収業許可会社」の一覧が見られます。そこに名前がないにも関わらず債権回収を代行する業者は全部悪徳業者です。

4.請求額に延滞料および調査費を含むとあるが、それはいったい何なのか。延滞料は法定金利内であるべきであるので、1万円を1ヶ月延滞でも微々たる金額であるはず。ならば5万円のほとんどが調査費に当たると思われる。それは一体どんな料金なのか明確に示して欲しい。私の住所等を調べるためにかかった費用であるというのならば、実際にかかった費用が分かる資料(領収書のコピー)を同封すること。

結局、上乗せ分の5万なんて何の根拠もない料金です。どうせ脅せば払うのだから、たくさん吹っかけて儲けてやれ、6万くらいなら払うだろ。という考えで設定された料金に違いありません。実際にかかった料金を請求しているのなら、6万とかキリの良い金額になるはずがない。この質問でそういった請求金額設定のブラックな部分に切り込んでみました。

5.これは質問ではなく要望ですが、督促状に近所の住人の電話番号や実家の電話番号などの一覧表が同封されていました。私は、貴方たちとは文書でなら逃げることなく交渉するつもりですので、近所や実家に嫌がらせをするのは辞めてください。特に、僕が交渉に応じると言っているのに、僕を飛び越して実家に連絡するのはおやめください。

なお、この質問状に対して2週間以内に明確な返答がなかった場合、貴社の請求は不当請求であると判断し、警察署に届け出ます。返答は二週間以内にお願いします。

という質問状を製作しました。僕のスタンスとしては、正当な請求なら払う、ただしそちらも請求が正当であることを証明してくれ。といったものです。

この質問状を封筒に入れ、赤のマジックで縁取りした後に、債権回収業者の住所と宛名を赤で書き、その横に「テレホンセックス代は払いました」と書いて送ってやりました。意味分からんけど、そうされたからこっちもやらなきゃ、と思ってやってみました。あ、もちろん、質問状など受け取っていない、と逃げられるのを避けるために内容証明郵便で送りました。

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どんな返事が届くかなと回答を心待ちにしていたのですが、回収業者担当佐野から届く手紙はお決まりの「テレホンセックス代未納」のハガキばかり。一日に一通のペースで例のハガキが同じ文面で届きました。全く持って質問に対する返答はなし、ただマイペースに6万円を請求するハガキだけが届きました。

連続して届けられるテレホンセックス代未納ハガキたち。

どうやらこれが彼らの精一杯の反抗のようです。嫌がらせのつもりなんでしょう。多分、彼らは僕の書いた質問状の内容を理解できないのでしょう。請求に対してキチンと説明し、証拠を提示してくれるのならいくらでも払うと言っているのに、説明することもしようとせず、一貫して嫌がらせばかり。

これが「債権回収業者」を名乗る「悪質な取立て屋」の実態です。

でもまああ、こんな嫌がらせに屈するような僕ではありませんから、徹底的に無視。質問に対する回答以外の手紙には反応しない、2週間以内に回答が得られない場合は警察に届け出る、というスタンスは守ったままでした。

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すると二週間後。

マジで警察に届け出られたらかなわんとでも思ったのでしょうか、期限の2週間にピッタリ合わせた形で「回答書」なるものが届きました。赤で縁取りされた懐かしい封筒入りで、「債権回収業者 担当佐野」名義で回答書が送付されてまいりました。

気になる回答内容は、

1.どうして最初の請求で6万円だった請求額が、1万円の入金確認後もそのままなのか

という質問に対しては

「今現在、債権発生から約1ヶ月経過しております。1日に300円の延滞料が加算されますので、300円×33日で1万円の延滞料が上乗せされています。つまり、最初の督促状で6万だった請求額が、振り込み後は7万円になっており、振り込み額を相殺して6万円になっています」

いや、意味わからねえんだけど。

確かにこの時点で1ヶ月近い時間がかかっています。しかしながら、振り込みを行った直後でも請求額が減ることはありませんでした。だから、最初の請求から1ヶ月経った分の延滞料を相殺しているから請求額が変わらないのだ、という主張はありえません。

さらに、1日300円の延滞料なんてありえません。レンタルビデオ屋じゃないんだからさ。6万円の請求に対する延滞金だとしても利息が年率で282%になる計算です。1万の請求に対するものなら1000%を超えます。どこの悪徳高利貸しですか、佐野君は。

その前に、最初の6万円の請求は延滞料を含むとされているのに、ここでもまた延滞料を取られるという延滞料の二重取りになっている。明らかにこの返答はおかしい。

素直に「請求額をドンブリ勘定で決めてるので、一部を振り込まれてるの忘れちゃいました」って言えばいいのに。

おまけに、これは忠告なんだけど300円×33日は9900円だから。1万円じゃないから。電卓ぐらい使ったほうがいいよ、債権回収業って曲がりなりにも金を扱う仕事なんだろ?

2.債権譲渡されたという連絡はうちには来ていない。貴社は請求権を有しているのか、証明せよ。

3.そもそも貴社は法務省が許可した債権回収業者一覧に記載されていない

という、債権回収代行業に関する質問には

「我々は債権を譲渡されて回収を行っているわけではありません。我々は番組提供会社の債権回収部門です。同一会社ですから、提供業者から債権回収を委託されているわけではなく、あくまで番組提供会社の回収業務です。ですから債権譲渡もなく、法務省の許可も必要ありません」

えーっと、佐野君。キミは最初に僕に送りつけた「督促状」を覚えているかな?覚えてないならもう一度見てみるといいよ。「委託をうけ債権回収を代行して行うことになりました」って書いてあるから。アンタ自身が「自分は債権業者だ」って明言してるのに、その矛盾点を指摘されると「番組提供業者の回収部で、代行業者ではありません」ってか。随分と都合がいいものだな。

というか、僕は佐野君の言い訳が聞きたかったのではなく、「正当に請求権を有している」ことを証明してくれとい言ってるのです。同一会社だから請求に問題はないというのならば、佐野君の部門と番組提供会社が同一であることを証明できる書類などを提出するのが筋ではないか。

多分これはですね、佐野君が言うとおり債権回収と番組提供会社は同一なのだと思うのですよ。序盤戦からそうでしたが、会話の録音テープ問答で佐野君はなぜか番組提供会社っぽいスタンスで説明してました。僕が提供会社宛に振り込んだ1万のことも早期に知ってましたし。間違いなく彼は提供会社の一員だと思います。

なのに何故「債権回収業者」を名乗ったか。これはそう名乗ることで相手が怖がるから。「番組提供会社」の名前では舐められるが、「債権回収代行業者」と名乗ればなんとなく恐ろしげで怖い。

さらには、提供会社の手を離れ、別会社に債権が渡ったと思わせることで、請求額を上乗せしやすい。別会社に渡った時点でその会社の利益も出さないといけないから請求額が上乗せされるのはなんとなく分かる。一般的にはあり得ないことだけど、なんとなく理解しやすい。

そういった「脅し」「請求額の上乗せ」って事情があったので債権回収業を名乗ったのだと思います。これだけ取ってみても、彼らがいかに不当でダークな請求をしてるのか窺い知ることができます。

4.上乗せされた5万円の請求の内訳を示せ。調査費という名目で調査にかかった費用を請求しているのなら、その費用が分かる資料も提出せよ

と言う質問に対しては

「上の回答でも述べましたように1日300円の延滞金×日数です。残りは調査費で、合わせて5万円上乗せされています。」

いや、回答になってねえんだけど。全く回答になってねえよ、佐野君。どうしちゃったんだキミは。僕の質問している意味分かってる?

いやね、まず1日300円という延滞金。これ自体が法外であり得ない金額ですが、それは先に振り込んだ1万円と相殺されたって上で言ってるじゃん、アナタ。それが6万にも延滞金が振り込まれてるってか?意味わからねえよ。

おまけに、かかった費用が分かる資料を示せって言ってるのに「残りは調査費です」ってなんだ。その調査費が何なのか知りてえから質問してるんだろうが。調査費だってのは分かってるよ、ボケ。それの内容を詳細に示せって言ってるんじゃんか。

まあ、どうせ吹っかけるために適当に決めた請求額なんだろうから、内訳や裏づけ資料を示せってのは無理な話ですわな。示せないからうやむやにして誤魔化すくらいしか佐野君には無理なんでしょうな。

このことから、上乗せ額は不当なものであり、支払うべき根拠はどこにもないということが伺えます。

このように、もらった回答書は何一つ満足に質問に答えておらず、頭の悪い自分勝手な理論に終始したものであることが分かりました。ここはキチンと意思を明確にするため

「満足する回答が得られていないので支払えない。再度質問状を送付するので回答して欲しい」

といった手紙を再度送ります。

どんな場合でもそうなのですが、質問に対する返答が帰ってきた場合、その回答を踏まえてもう一度突っ込んで質問することをお勧めします。就職試験で企業側に質問する場合なども、返ってきた答えを踏まえて突っ込んで質問する

「○○はどうなんですか?」→「Aです。」→「Aということですが、それはBを考えた場合問題にならないのですか?」

質問をワンターンで終わらせず、先方の回答によって生じる疑問をさらに質問する。やりすぎるとウザイですが、これだけでグッと印象が変わってきますから、就職活動などに役立ててみるといいかもしれません。

で、今回の場合も就職活動ではないですが、回答を踏まえてさらに質問します。

「延滞金は不当な金額だ。なぜ最初に債権回収業を名乗ったのか。同一業者である証明をしろ。調査費の内訳とそれを証明する資料を提出しろ」

と回答を受けて、それによって生じる疑問をさらにぶつけてみました。もちろんあ、赤に縁取りした封筒で、宛名の横に「佐野君はもうちょっと算数の勉強が必要」と赤で書き込みをして。

どんな返事が届くかなー。またアホみたいな回答が帰ってくるのかな、と一日千秋の思いで待っていたのでした。

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しかしながら、10日待っても20日待っても一向に回答は得られませんでした。届くのは見慣れすぎたテレホンセックス代未納の請求ハガキが10日ごとに来るだけ。なんだかちょっと佐野のヤツに裏切られた気分です。

佐野のヤツ裏切りやがって、と憎憎しく思いながら、どことなく寂しげな気持ちで10日ごとに佐野から届く請求ハガキを眺めていたところ、途方もないことに気がつきました。裏面の請求額のところなんですが、

10日後

20日後

30日後

ふ・・・・増えてる!!!請求額が増えてるよ!奥さん!

佐野のヤロウ、まだ死んではいなかった。10日ごとに3000円づつ請求額が増えていることから、佐野の導き出した黄金の佐野方程式「300円×日数=延滞金」に沿って算出していると考えられる。

質問状への回答で「300円×日数の延滞料がかかる」なんて苦し紛れに答えちゃったものだから、引くに引けなくなって請求額を上乗せしているに違いありません。

僕の送った再質問状がよほど都合が悪いのか返答することはせず、ただ黙々と自分たちの理論に沿った延滞金を上乗せした請求書を送りつけてくる集団。なんなんだコイツら。

ここで僕は反撃に出ます。一方的に請求ハガキを送られるのはシャクですから、こっちも質問状を毎日送ってやりました。

向こうが10日に一通の頻度で送ってきてたのに、こっちは毎日毎日。

「佐野さん質問に答えてください」

「どうして答えられないのですか」

「はやくしてください」

「回答待ってます」

「まだですか?」

「会社の前に質問状を張り紙しに行きましょうか?」

「質問には回答するって習いませんでしたか?」

「回答が得られるまでなりふりかまいませんよ」

「あなたにも家族がいるんでしょ?子供さんとかにも質問しましょうか?」

「自発的に脅しの手紙は送ってこられるのに、どうして質問に回答する手紙は送れないのですか?」

ええ、佐野が使った脅し的言葉やセリフを、そのまま佐野に対して返してみました。

それでも一向に返答はなし。

---------------------

そんな激しい攻防戦が続き、このまま膠着状態が続くかと思われたある日のこと、

プルルルルルルル

僕の携帯電話が鳴りました。

はい、そうです。実家の親父からの電話です。

実家の親父のヤツ、開口一番

「オマエ、テレホンセックス代はらってねえのか?

とか半笑いになりながら言ってます。コイツ、明らかに楽しんでます。

なんでも、多分、佐野だと思いますが、会社名も名前も名乗らない人物から「息子さんがテレホンセックスをして料金が未納だ、お父さん払ってくれませんか?」と電話してきたらしい。

僕がキチンと対応する、逃げないからと、忙しい時間を割いて質問状などで交渉しているのに、僕を飛び越して実家の親父に請求する。質問に対する回答は都合が悪いから無視。これが悪徳業者のやり口です。佐野のヤロウ、なかなかやるじゃねえか。

でもまあ、ウチの親父は狂ってますから

「ワシだってテレホンセックスしたい、したくてしたくて仕方ないのに金がないから我慢してる。なのになんで息子の下半身の世話までしなきゃいかんのだ。息子のテレホンセックスだ、息子に払わせろ」

とか

「そもそもテレホンセックスってなんだ?受話器にチンコ擦り付けるのか?」

などとクレイジートーク全開でつっぱねたらしいです。

すると佐野のヤロウは

「じゃあ、息子さんに請求するから携帯番号と勤務先を教えて欲しい」

とか言い出したそうです。佐野は僕の携帯番号と勤務先の情報は握ってなかったようです。まあ、勤務先情報なんて持ってたら、いの一番に勤務先に嫌がらせで取立てしてくるでしょうからね。

その時点で親父は悪質な業者だと判断。

「息子は携帯電話持ってるが、ワシには番号を教えてくれない。僕ちゃん父親として嫌われてるの」(ウソです)

「息子の仕事は街から街へ流れるジプシーダンサー。特定の勤務先はない。今頃どの街で踊ってるのかワシも知らない」(もちろんウソです)

と、むやみに個人情報をださずに、からかって遊んでいたようです。相変わらず佐野のヤツ、親父に対してもヤクザのような口調で脅していたそうですが、そんなのでビビる親父ではありません。笑いをこらえながら2時間ほど佐野の相手をしてあげたそうです。

そこで僕は親父に事の経緯を説明。親父も納得してくれ、しかも、お喋りな人ですから、話し相手がいなくて寂しい時に佐野から電話がかかってくるから嬉しい。などといってました。

--------------------

それからは、僕に対してはテレホンセックス代未納のハガキも来ず、請求の電話もかかってこなくなりました。もちろん、質問の回答も無し。

その代わりに、実家に対して督促の電話がかかるようになり、テレホンセックス代未納の請求ハガキがガシガシ届くようになったようです。

もちろん、請求書が来るたびに佐野の方程式に従って請求額は増えていました。

多分僕は、相手にするのは困難。それならば話を聞いてくれる実家の親父のほうが攻略できる、と佐野がその小さい脳味噌で判断したのでしょう。あいにくと、親父のほうが金に関しては難攻不落だと思いますが。

-------------------

このように、債権回収業者を名乗る業者の請求は、ほとんどの場合がいわれのない不当なものであります。請求額が不当に高くなることが多いようですが、その場合はその請求額自体に何の根拠もありません。少し突っ込んで質問してやると答えられず、一方的に嫌がらせや脅しによる請求しかできない、それだけ正当性がない請求だということです。

そいでもって、請求してくる側は人語を理解しませんので、自分たちの理屈で好き放題やってきます。

今回は、僕が利用料金を延滞したばかりに不当な高額請求をされましたが、一時期被害が多発した「ワンギリ詐欺」や「利用もしてないのに請求書が届く」といったものも根底は同じです。

なるべく高い金額をガッポリと請求し、そのうち何人かに払わせれば大儲けという算段のようです。

そしてその取立て手法は「個人情報を盾にした脅し」。入手した個人情報を使い、近所や実家、勤務先に嫌がらせをして当人の社会的立場を脅かす。そうされると数多くの人が数万円くらいならと払ってしまうのでしょう。

今回の佐野のケースは、僕の電話番号から入手した個人情報は「本名」「住所」「電話番号」「実家」でした。実家の情報も同時に漏れていることから学生時代に加入したレンタルビデオ屋の会員情報が漏れていると考えられます。学生は実家の住所も書かされますから。

こういったものは仕方ないですが、街頭でのアンケートや、宅配便の伝票、カラオケ屋などからも個人情報は流れると聞きます。安易にそういったものに個人情報を書かない、特に勤務先だけは書かないように気をつけましょう。勤務先情報が流れ、職場に嫌がらせされたら致命的ですから。

会社の受付の女の子に「○○部署にpatoさんっているでしょ?その人女の子とテレホンセックスしてお金払わないんだよ、ひどいでしょ。キミからも払うようにいってあげてよ」とか言われたら死ぬしかないですし、上司とかに言われたら人生終わります。

僕はいかなる場合でも携帯番号と勤務先だけは記入しません。絶対に記入しません。だから今回も佐野は携帯番号と勤務先情報だけはどうしても入手できず、そこまでの嫌がらせはできなかったようです。勤務先が漏れてたら脅しに負けて払っていたかもしれません。

とにかく、個人情報は大切。特に肝となる勤務先情報だけは絶対に漏れないように気をつけねばならないというお話ですな。

あと、「ワンギリ詐欺」「使ってもないのに請求書が」という詐欺はもちろんですが、実際に利用して延滞した場合に請求される「調査費や延滞金」もその大部分がいわれのない請求であるので払わなくて良い。ということですな。

きちっと利用した分だけのお金は、あとは正当だと認められる延滞金ぐらい(微微たる金額です)しか払う必要はないということです。

脅しに負けて払ってしまうと、カモリストに加えられ、そういった業者を駆け抜けるため言われのない数多くの請求が舞い込むようになるそうなので気をつけましょう。

-----------------

はい、長々と書いてきた債権回収業者と対決する、もこれにてお終いです。実はこれ、内容でもちょっと触れましたが約二年前に行われた対決です。

二年前はこういった詐欺まがいの請求の全盛でしたが、最近ではこういったものも減ってきているといいます。それでも、経営の苦しくなった業者が死に物狂いで請求しているケースもあり、まだまだ被害報告が絶えない状況のようです。

こういった請求に苦しめられている人のために今回これを公開しました。また無関係な人にも、今後巻き込まれることのないように注意喚起になれば幸いと思っております。

一度巻き込まれてしまうとヤツらは本当にしつこいですから、なかなか諦めません。こんなしつこく、人語を理解しない連中には、巻き込まれないのが一番の得策です。

現に、二年前に行った佐野との対決。二年の時を経た今でも、一月に一回は例のテレホンセックス代未納ハガキが実家に届きます。たまに親父に請求電話もかかってきて、良い話し相手になってるみたいです。親父が一方的に話してるみたいですが。

さらには請求額も佐野の方程式に従って、300円×約2年ですから

えらい事になってます。こんなアホのような請求書を送ってこられる佐野の神経が理解できない。誰が払うかてんだ、バカ。本当に1万円の延滞金で25万円も取れると思ってるのか。アホじゃねえのか。

こういった常識を持ち合わせない人間、法的な筋を通さず脅ししかできない人間を相手にするのは疲れるし損ですから、個人情報を守ると共に、なるべくツーショットダイヤルなど怪しげなサービスはりようしないようにしましょう、というお話でした。

おしまい。

それにしても25万て。


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